コラム
目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔
79「羊水の語源は?」
多くの学校での講演経験を持つクリスチャン助産師から聞いたお話です。生徒からの質問で、唯一答えられなかったのは「羊水はどうして羊水というのですか?」という質問だったそうです。確かに「羊」という言葉は不可解です。調べてみて分かったのは、やはり羊と関係しているということ。
羊水の語源は、ギリシャ語とのこと。羊膜(amnion)に入っている水なので羊水(amniotic fluid)と呼ぶのだそうです。ではなぜ、胎児を包む膜を「羊膜」と呼ぶのかと言えば、諸説あるのですが、羊膜の形が、生贄となる羊の血を入れる鉢(amnios)と似ているからと考えられています。
羊水は、妊娠中には胎児を保護し、出産時には胎児が生まれるのを助けます。羊水と生贄の羊の血。この二つは、同じ液体で語源は共通ですが、意味は正反対。羊水は命を守り生み出しますが、羊の血は、いのちが絶たれたことを意味します。
「生贄の羊の血といのちを生み出すための羊水」、これは、ほふられた子羊であるイエス様が流された血と、それによって与えられる永遠のいのちを私たちに思い起こさせないでしょうか。