コラム
50 目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔
「中秋の名月と永遠のいのち」
今月の15日は、十五夜と呼ばれる旧暦の8月15日にあたり、その夜の月は「中秋の名月」と呼ばれています。「竹取物語」のかぐや姫が月に帰ったのも、この中秋の名月の夜であったと記されています。
かぐや姫は、月に帰る際に、自分を恋慕う帝に「不死の薬」を残していくのですが、帝は「かぐや姫に会えぬこの世では不死など何の意味があろう」と歌を詠み、僕に命じて、その薬を天に最も近い山で燃やしてしまいます。その山は「不死の山」と呼ばれるようになり、それが現在の「富士山」という名称の由来となったと伝えられています。
竹取物語が描く「不死」と聖書の「永遠のいのち」とはかなり違いますね。聖書が記す永遠のいのちは、この世での不死ではなく、死を超えて生きるいのちで、特定の人ではなく、信じる者すべてに与えられ、与え主は天に去っていくだけでなく、再び地上に来られるのですから。今月は中秋の名月を見ながら、永遠のいのちを考えてみてはどうでしょう。