コラム
45 目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔
「モノクロを天然色にされる神様」
数々のヒット曲で知られる作詞家の松本隆さんのモチベーションは、難病の妹さんを励ますことでした。しかし、松本さんが、30歳の時、故・大瀧詠一さんから作詞依頼を受けていた中、妹さんは他界され、そのショックで詩が書けなくなってしまいます。
眼に映るものすべてがモノクロに見えたという松本さんを、大瀧さんは、半年間待ち続けました。こうして、生まれたのが、大瀧さんの代表曲「君は天然色」です。「想い出は モノクローム 色を点けてくれ。もう一度 そばに来て、はなやいで うるわしの Color Girl」との詩は、別れた恋人ではなく、亡き妹さんのことを歌っているのです。
詩篇30篇11節は「あなたは私のために、嘆きを踊りに変えてくださいました。あなたは私の荒布を解き、喜びを私に着せてくださいました。」と神様を賛美します。深い悲しみから名曲が生み出されたことに感動を覚えながらも、「モノクロを天然色にされる神様が、いつも私のそばにいてくださる」という自らの幸いを改めて噛みしめました。