コラム
日本同盟基督教団名古屋福音伝道教会 牧師 保浦宏規
「創造性豊かに」
私たちの教会は大須観音から参道を東に百m程歩いた大須商店街の中にあります。徳川家康が四百年前に集めた由緒ある約四十の神社仏閣に囲まれ、また商店街アーケードの中にあるという、教会としてかなり珍しい場所に建っています。いわゆる下町で、映画「男はつらいよ」の寅さんが現れそうな義理人情の町です。
以前は人通りも少なく、昼間から通りでキャッチボールができたそうですが、今は数千人、多い時は数万人が集まる活気ある商店街となりました。活性化の最大の理由は、商店街全体で行事をするようになったことでした。私は3年前に赴任してすぐ、商店街の仲間に入れていただき、微力ながら活動をともにしてきました。そこで見えてきた2つのことを紹介しましょう。
一つは、商店主同士の仲がいいということ。『オール大須』という掛け声に象徴されるように「自分の店のためでなく商店街全体の利益のためにみんなでやろう」という意識があります。
キリスト教の世界においても「みんなでやる」ことは以外に少ないものです。その中でラジオ世の光は、東海地域の教会が一致してできる大事な働きですね。大切な福音をみんなで伝える意識を、私たちも持ちたいと思います。
2つ目は、創造性があるということです。毎年恒例の夏まつりと秋の大道町人まつりは、同じことを繰り返すのでなく、長い準備期間をかけて新しい企画として練り上げていきます。実に創造性豊かな話し合いをし、実行します。
創造性豊かなことは大切ですね。教えられました。教会にも恒例行事が数多くありますが、創造力を働かせて取り組みたいと思います。私たちの普段の生活も、単なるルーチンワークになることなく、新鮮な意識と創造性をもってやりたいですね。
確かに、聖書を読めば読むほど、「一致」と「創造性」の必要を教えられます。特に、天地万物の創造主である神に創られた私たちは、豊かな創造性を与えられています。この神さまからの贈り物を生かしていきたいですね。創造性豊かに生きて、豊かな毎日を味わっていきたいと思います。