コラム

目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔

61「ひふみんアイから見えた最善の一手」

愛知県出身の史上最年少プロ棋士、藤井聡太四段の大活躍。それと入れ替わるように最年長者であった加藤一二三九段が引退されました。数々の記録を残す優れた棋士であるとともに、近年は、テレビ出演も多く「ひふみん」と呼ばれ、お茶の間の人気者にもなりました。加藤九段は、30歳の時にカトリックの洗礼を受けておられ、対局中にハミングで讃美歌を歌う、休憩中に別室で祈るなど、クリスチャンらしいエピソードでも知られています。

かつて中原誠名人との対局で劣勢にあった時のこと、休憩で座をはずした中原名人の席から盤面を眺めると、形勢逆転の一手がひらめき、タイトルを獲得したそうです。相手の視点から盤面を眺めて、最善の手を考えるこの方法は、将棋界では「ひふみんアイ」と呼ばれています。

信仰の戦いも同様でしょう。厳しい局面であっても、神様の視点に立つなら、試練とともに備えられている脱出の道が見えてきます。創世記のヨセフのような不条理の連続にも、深い目的があることを悟ります。災いとしか思えない様々な出来事も、神様の御手の中で益へと変えられていく希望が与えられます。聖書の約束を握りしめ、神様の視点に立つなら、敗戦濃厚な局面にあっても、最善の一手を打つことができるのではないでしょうか?

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