コラム
目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔
86「愛の真実さは、愚さの中に」
明石家さんまさんが司会を務める番組が、才女を集めてトークを企画したのですが、そこに脳科学者の中野信子さんが出演。理路整然と才女の恋愛傾向を語る中野さんに、さんまさんが「先生は、旦那さんに甘えることはあるのですか」と質問。中野さんは顔を赤らめながら「それはもう、他人様に申し上げられないようなことをしています」と返答。それを聞いたさんまさんは「こんなに頭のいい女性でもそうなんだー」とひたすら感心。これは男性も同じでしょう。冷静沈着で頭脳明晰の男性が、愛する女性に振り回されることも、子どもを溺愛してしまうことも、決して珍しくありません。
聖書が示す父なる神様は、頭脳明晰どころか、「全知全能」です。しかし、その愛は、聖書によれば「妬む愛」。迷い出た一匹のために99匹を危険にさらす「計算できない愛」。放蕩息子の次男をあるがままで受け入れ、優等生の長男から非難される「理不尽な愛」。さらに、罪の故に滅びゆく私たちのために愛する一人子を犠牲とされた愛は、ある意味「どうかしている愛」と言えるでしょう。
愛の真実さは、時に、その賢さより、愚かさの中に現わされるのではないでしょうか。