コラム
黒木昭江 同盟福音基督教会 名古屋キリスト教会
「感謝!私をキリストに導いた「世の光」」
祖父は神主、両親は神社も寺も、宗教全部に興味がない。そういう家庭で育った私を、中学2年の冬、イエス・キリストへと導いてくれたのは、深夜のラジオ番組でした。別の番組を聞くつもりでつけていたラジオ。しかしその番組が終わっても、なんとなく「STAY TUNE」でいたら、讃美歌が流れてきました。これが私の「世の光」との出会いでした。
ちょうどその頃、私は、運動音痴で役に立たないからという理由で部活動をやめさせられ、深い劣等感と孤独感に苛まれていました。そんなときに聞いた「世の光」。語られる内容は、ほとんど理解できませんでしたが、番組が終わる頃には、かたい決意をしていました。「キリスト教会に行きたい!ぜったい行こう!」。その日のうちに、番組宛てに、教会を紹介してくださいとハガキを出しました。すると数日もしないうちに、近くの教会の牧師先生が、私の家を訪問してくださいました。このときから、私の教会生活が始まったのです。そして高校2年で洗礼を受けました。
日本はクリスチャン人口1%未満。普通に生活していて、クリスチャンに出会うチャンスはほとんどなく、福音に触れる機会もありません。しかし福音放送は、地域に広く行き巡ります。またそれを聞く側も、公共の電波に乗っているせいか、「宗教アレルギー」反応が少ないようにも感じます。
数年前、信仰を持ったばかりの姉妹と、よく話す機会がありました。彼女の悩みは夫でした。「神を信じるなんて、馬鹿げている」と言われ続けていたのです。そのたびに、神がどれほど素晴らしいか、論破しようと試みるのですが「私、うまく説明できないの」と落ち込んでいました。ところがある日。彼女は喜々として私に報告してくれました。「ダンナが、出勤途中でラジオの『世の光』を聞いているみたいなの」。妻の話は取り合わないけど、なぜかラジオの話はまともに受けとめているようで、「ダンナが最近、私に、聖書のこと、自分から質問してくる」と喜んでいました。
キリスト教と縁もゆかりもない人にとって、福音放送は、偉大な宣教者です。私もそれを経験しました。この働きがますます用いられるよう、現場で働いてくださるスタッフの後方支援として、私も、祈りと献金を続けていきたいです。