コラム

伊東京一 日本長老教会 礎キリスト教会

「福音を伝えることの大切さ」

ある日、ある時、何気なく手近にあった書物を読んでみる。ある人は何の感銘も受けず、本を閉じるとすぐに忘れてしまう。しかし、ある人はその本の一節に強い影響を受け、それがその人の後の人生を決定づけることになるかもしれません。ある人は早朝、何気なくスイッチを入れたラジオから流れてきた福音の放送、聖書のことばに捕らえられてイエス・キリストの救いに至ることになるかもしれません。

人々は毎日生きるために忙しく立ち働いています。しかし、聞く耳も持たず、この世のことに追い回されて心に全く余裕の無いような時に、突然、よろいの胸当てと草ずりの間のわずかな隙間を、飛んできた矢が射抜くように(Ⅰ列王記22:34)、ラジオから流れてきた聖書のことば、福音がその人に甚大な影響を与えるかもしれません。

病院やホテルやあるいは自室のベッドの上で、通勤の車の中で、朝の食事の準備の時に聖書のことばの一節が、讃美歌の歌詞が心を捕らえてしまう。これは今までもしばしば起こってきたことですし、これからも起こることだと思います。

心に平安のない人、人間関係がうまくいかず引きこもっている人、人生に何の希望も持てない人、自分には何の問題もないと思い込み、真の神を知らず滅びに向かって突き進んでいる人……。多くの人々がこの世の闇の中にいます。しかし、そこには救われるべき神の民もたくさんいるはずです。(使徒18:10)

先に神の恵みによって、救いに入れられた私たちが、それにふさわしい生き方をし、また折に触れ、機会をとらえて福音を伝え続けていく時に、神様は私たちをも用いてくださって、人々の救いのために良き実を結ばせてくださるでしょう。

福音を電波に乗せてあらゆる方向に発信してくださっている東海福音放送協力会のお働きに感謝いたします。福音の矢は今日も人々の心に向かって飛んでいるのです。福音が多くの人々の心に届くようにと祈っています。

「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。」(Ⅱテモテ4:2)

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