コラム
丸山告 Hi-b.a.高校生聖書伝道協会 東海スタッフ
若者の文化で語っていく
「ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。それはユダヤ人を獲得するためです。」 (1コリント 9:20)
2017年を生きる高校生は、圧倒的な情報量の中で生活しています。私は高校生に関わり10数年が過ぎましたが、明らかにその文化は変わりつつあります。一つの理由としては、高校生の携帯電話所有率が今や9割以上、そのほとんどがスマートホンです。SNSというのはどんどん交流の場を広げ、これらは友だちとのやり取りだけでなく、部活動や塾の連絡事項までもがLINEなどで流れてきます。Instagramで写真を投稿すれば世界中の人と繋がることが出来、新聞を読まなくても、ニュースが通知されます。彼らがいつも片手に持っている端末は、勉強にも遊びにも仕える必需品となりました。
若者の流行りに対しては、いつの時代でも大人からの厳しい評価が入ります。しかし、このスマートホンに関しては、むしろ大人よりも彼らの方が上手に使いこなしているように思えるのです。この手のものはハマりすぎてしまう問題が取り上げられがちですが、意外と彼らはその危険性も知っています。また賢い使い方を知っている彼らは、隙間時間をうまく活用しています。現代の若者は決まった時間にテレビを観るというよりも、移動中や勉強の合間に動画を少し視聴するという楽しみ方が主流です。自分の興味のある音楽や趣味に関する短いコンテンツを生活に取り入れているのです。
高校生に福音を伝える際、必要なことを指導するときは、もちろん直接面と向かって関わります。けれども、一方で最先端を生きている彼らには、彼らなりの文化があり感じ方があります。SNSなどを巧みに利用して友人を集会に誘って来たり、キャンプの動画などを学校で紹介したりしているのです。福音というメッセージはいつまでも変わることがありませんが、その伝え方や入り口は対象に合わせて変えて行く必要を教えられます。若者に伝えるためには、彼らの文化で勝負しなければなりません。海外宣教と同じです。彼らの言葉を用い、その文化(短い隙間時間)の中で語っていくことを心がけたいものです。