コラム

目からウロコ?鼻から牛乳? 世の光・ジェネレーションX・パーソナリティー 水谷潔

54「吃音者からの話術の達人」 

1960年代に「山のアナアナ・・」で人気者となった三遊亭圓歌師匠(当時は歌奴)をご存知でしょうか?師匠は、子どもの頃に吃音者となり、国鉄駅員時代は上司に叱られ、軍隊は上官から殴られるなど、大変な苦労をします。終戦後は吃音克服のために落語家となり、やがて吃音者を扱った「山のアナアナ・・」で、国民的落語家となります。

実は、圓歌師匠は子どもの頃に、近所に住む幼馴染の少年の吃音を真似ているうちに吃音者になってしまったそうです。そして、驚くべきとに、その少年こそが後の小川宏さんだったのです。先月お亡くなりになりましたが、NHKのアナウンサーとなり、退職後には、長寿番組「小川宏ショー」の成功により国民的名司会者となられた方です。吃音者であった二人の少年は、昭和を代表する「話術の達人」となりました。

新しい年を迎えました。マイナスからのスタートであったとして、悲観する必要はありません。災いさえも益と変えてくださる神様と共に、新たな一年を、希望をもって歩んでゆきましょう。54

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