コラム

春日井福音キリスト教会 牧師 下山孝佳

「主の呼びかけに応える人々」

 

主の御降誕を心からお祝い申し上げます。

『イエスが、ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東方の博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」』(マタイ2:1-2)

私が毎年クリスマスの時期になると思い出す聖句がこの箇所です。東方の博士たちは救い主誕生を知らせる星に導かれて、東の国からはるばるユダヤの地へとやって来ました。彼らは今日で言う星占いのような人たちと思われていますが、そうではなく、学識豊かで政治、経済、社会の将来予測をする一種のアナリストか学者のような者だったと考えられます。しかし博士たちが「星」に導かれてやって来た理由は学問的好奇心からでも、調査分析するためでもなく、「拝みに」来た―つまりキリストを礼拝するために来たと言っていることはとても深い意味があるように思います。それは学者としてでも分析家としてでもなく、ひとりの人間として主の呼びかけに応え、御前に集うためだったのです。

そして彼らがユダヤ人ではなく異邦人であったことも重要です。この箇所で教えられることは、主は異教の世界にも働いておられ、真理を求める者を御許に導いておられることではないでしょうか。キリストの福音に対して冷淡で無関心な人々が多いこの世界ではありますが、それでも主はこの福音に対して応答する者、救いを求める者を常に用意しておられるともいえるのです。

ラジオ放送での福音宣教は、現代において神さまが全ての人々に対して呼びかけている働きだと思います。私はこの働きに遣わされている方々の尊いご奉仕を覚えていつも祈っています。この働きが本当に実を結んでいるのか疑問視する人もいますが、主は今日も、あらゆるところから、あらゆる手段を用いて御自身を礼拝する者を集めておられるはずです。TBAの放送伝道はその働きの一つとして主から召されたものであると信じています。

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