コラム
7月号 巻頭言 「寝室の中までも」
豊橋ホサナキリスト教会 スタッフ 阿部真和
ラジオといえば、今から40年前、中学生の頃、親に分からぬように布団の中で聴いていた深夜番組。欽どん、ゼロの世界、ミュージックインハイフォニック。これらはまだ、早い時間ですが、高校生になり、だんだん、どんどん夜更しも常態化し、ジェットストリームとかオールナイトニッポンまで行くと、翌日のクリアーな意識は保証の限りではありません。でも、親に隠れて一人楽しむ小さなスリルとちょっと大人になったみたいなドキドキワクワク感は思い出です。そうしながら周波数のダイヤルをピーピーガーガー(夜のAMラジオはにぎやかですよね)やってると、電波の雑音に紛れて不意にゴスペルフォーク「友よ歌おう」の中にある曲が聞こえて来るではありませんか。FEBCのラジオ放送でした。こんな時間にこんなところで賛美と祈り、そして聖書のメッセージ!友よ歌おうのなかに♪「ふ~く~い~んは でんぱにのって せ~か~い~をかけめぐる~」!という歌もありましたが、聞けば当時、韓国済州島からの電波。遠いところから日本の片隅の、とある家の部屋にいる布団の中の自分。こんなところにまで聖書のメッセージが、福音が届く!すごいことだ。普段学校で、教会に行ってる、クリスチャンだ!といえば周囲からののしられ馬鹿にされていたので、なんだかとても嬉しかったのを覚えています。ひとり感動に打ち震えておりました。
昔、イスラエルがアラムと戦っていた時、アラム軍の情報が全部イスラエル軍に知れていたことがありました。アラムの家来は王に言います。「いいえ、わが主、王よ。イスラエルにいる預言者エリシャが、あなたが寝室の中で語られることばまでもイスラエルの王に告げているのです」(列王記第二6:12)。アラム王の寝室のことばまで主はエリシャに届け、イスラエルに勝利をもたらしてくださいました。今や主は、電波を用いて寝室の布団の中にいる私にもみことばを届けて励ましてくださいました。
思いがけず、不意に飛び込んでくる。そんなかたちで放送を耳にする人もあるでしょう。
いろいろな事情で外にも出ることができず、辛い思いをしている人も福音放送を通して主の御声を聞くことができます。教会に行ったことない人も放送を通してイエスさまと出会うことができます。これからも放送伝送が用いられ、魂の救い、主の栄光が豊かに表されますように、と祈りつつ、伝えましょう。ささげましょう。